JAF 発行の自動車カルネの運用は
変わるでしょう。
以下は長いので、暇な人向けの JAF との
やり取りの顛末。
※前回は FIA カルネと書いたが、諸事情に
より、今回は自動車カルネと書くことにする。
前に、JAF の自動車カルネについて、その
おかしな点を書いた。JAF にその点を指摘
しても、「JAF のルールだから」という
一点張りで、国際ルールに無視した状態を
当たり前かのように、一つ覚えのように
言うだけである。
天下り団体でもある JAF なので、その
対応も役所のようなところ。上の力を
使わないと変わらないだろうし、
変えようともしないのがわかった。
ここは自動車カルネにおいての上位団体で
ある FIA に問い合わせすることにした。
JAF はこんなこと言っていて、
自動車カルネについての国際ルールを
無視しているのだけど、これは発給団体と
しての権限を越えたものではないか、
という質問。しかし返信が来ない。
私の英語が悪かったのか、個人からの
質問には答えられないのか、そもそも
問い合わせた先が悪かったのか。
仕方がないので、別方向の上の存在、
自動車カルネも含めたカルネ発行団体を
認可する財務省に問い合わせすることに
した。カルネを管轄するのは外務省の
ような気もするが、関税に関わってくる
ものなので財務省が担当している。
ここで必要なのは法律の力である。
自動車カルネの根拠となるものは、
自家用自動車の一時輸入に関する通関条約
と呼ばれる条約で、日本は昭和39年に
バタバタと署名し効力が発生した。
この年に急いで効力を発生させたのは、
(前の)東京オリンピックに合わせたため。
私が確認するに、この条約に合わせて、
2つの法律が作られている。
自家用自動車の一時輸入に関する通関条約の
実施に伴う関税法等の特例に関する法律
自家用自動車の一時輸入に関する通関条約の
実施に伴う関税法等の特例に関する法律施行令
どちらも読んだが、細かな運用に
ついては書かれていない。なので、
そもそもの条約を確認することにした。
この条約は外務省のページから見る
ことができる。
自動車カルネの運用に関して、
かなり細かい部分まで記述されている。
これほど書かれているものとは思って
いなかったので少し驚いた。全体を
読むと、やはり自動車カルネの運用に
関して、自動車カルネに英文や仏文で
書かれている内容と一致している。
当たり前と言えば当たり前か。でも、
この当たり前のことが JAF には
できないのである。相違点は。
カルネ発行国に当該車両を戻せなんて
書いてない
JAF:日本に戻す必要がある
所在地証明については、証票が揃って
いる場合は不要である
JAF:日本の税関の印が必ず必要
所在地証明については、いくつかの
機関(警察や市長など)の証明でも
良い
JAF:日本の税関の印が必ず必要
財務省の問い合わせのページにて、
条約の内容についての問い合わせを
行った。自分のeメールアドレスを記入
したので、質問内容が返ってくると
思ったら、返って来なかった。
質問内容を保存をしておくのを忘れて
しまったので極々簡単に質問の概要を
書くと。
条約のどこどこに書いてあることと
JAFがしていることと異なっている。
おかしいのではないか。
ということ。
そのまま財務省から JAF に対して
何らかの動きまでしてくれるかとも期待
したが返って来たのは条約の解釈に
ついての確認のみであった。
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行政相談官という人は、eメールの文章に
改行を入れるということを知らない人の
ようである。1行が半角で500文字以上ある
eメールなんて、学生と新卒すぐの社員から
貰ったことはあるが、ちゃんとした
社会人からは初めて。携帯電話でメールを
することしかしない若い世代なのかな。
これを踏まえて JAF に再度問い合わせする
ことにした。
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ポイントは内閣が閣議決定している条約と
異なることを強調すること、カルネ発給
団体の認可を行う財務省が JAF の
ルールを否定していること、最後に適当な
対応をされないように、きちんとした
責任者の名前で回答をもらうということ。
お役所団体というのは、こちらから
期限を書かないといつまでも返信を
よこさないことが多々ある。
私の近くで働いているデキる人は、
問い合わせがあった場合、受け取ったら
すぐに回答するか、できない場合でも
○日までに回答致しますと即返信する。
私もそのようにしている。
これまでのやり取りで、JAF にはそれを
する能力がなかったため、面倒だが
こちらから期限を書く必要があった。
期限の日、昨日23日に返信が来た。
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前回は係長の回答だったが、課長に
格上げして返信が来た。内容はと言うと
お役所団体の特徴が出ている。
・非を認めない
・上の指示には従う
もう一度、JAF の運営方針を書いておく。
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この返信で嘘でも良いから、
「利用者の利便性を考え、
変更を予定しています」
とは書かないのが正直というか、
団体の体質を表している。せめて、
国際ルールに合わせるため、
ぐらい書けば良いのに。
そもそもこの人は、条約について
理解していると書いているが、
「日本に車を持ち帰らずに違約金が発生するケース」
と書いている時点で理解していない。
日本に持ち帰るかどうかは、
違約金の発生と何ら関わりがない。
今後の JAF がする対応の予想として
3つ考えられる。
- 自動車カルネの国際ルールに正しく
即して運用する - 所在地証明について返却の際に
不要になる - 当該車両を日本に持ち帰るという
条件がなくなる
せいぜいじゃないかと予想。
JAF が自動車カルネを扱ってくれることは
ありがたいことだし、続けて欲しいもの。
しかし国際ルールを無視し変な決まりを
押し付けるなんてのは世界の笑いものに
されかねない。それだったら改善を求める
だろうし、それができないなら無くなって
しょうがないものじゃないかと考えている。
これから旅をする自分と全ての人に、
少しでも役立てれば。
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